300回♪_読者様からの間取り相談_2階水廻りと1階LDKの家ってどうなの?

satudayafternoon2.jpg  

昨日までの春の嵐は去り、
外はやっと春らしいお天気の東京です。

先週活けた花がくたびれていたので、、
短く切ってお気に入りのWedgwood ミルク色のティーカップに挿してみると、
みるみる間に花びらがイキイキして、お花が喜んでくれました♪

管理画面を開いて気が付いたのですが、
いいひブログ、前回で、300回になりました!!!
200回を目標に始めたブログなので、、
それを過ぎたら回数をあまり気にしなくなっていました(笑)

始めた当時は身内しか読んでくれず、、
ブログを通して、新しい出合いが生まれるなんて信じられないことでしたが、
それが叶えられるようになって、今とてもとても幸せです♪

先日も、群馬のS様から家づくりの相談をメールでいただきました。
S様のご了承のもと、ご相談内容を掲載させていただきます。

読者のSさまからのメール相談 の抜粋

こんばんは。はじめまして
群馬県に住んでいるSと申します。
30代主婦、子ども一人の3人家族です。

先日、はじめてこちらのHPを拝見して、
全体的な雰囲気が好きで、
いろいろ内容を参考に自分達の家の間取りを考えていたころです。

あまり広い土地ではないので、
延べ床面積が37坪、2×4で建てる予定です。
それでちょっとご質問というか、相談・・・なのですが、
一階のLDを広く取りたく、また将来の親との同居などを考え
お風呂洗面所を二階にもっていきたいとお話ししました。

そのような間取りが出来上がってきて、
今時点で何の文句もないのですが、
将来自分達が年をとったときに、
キッチンは一階、和室で寝るようになる?かもしれない、
でもお風呂は二階。

これってどうなんだろうと・・・。不安と言っては不安なんです。

今まで二階にお風呂があった家を拝見したことがなく、
また住み心地などもきけない状況で。

設計士さんとしてはどうなんでしょうか
主婦目線としてどうなんでしょうか

施主が満足していて納得していれば大丈夫なんでしょうか
やっぱり一階に水周りを持ってきた方が後々楽なのでしょうか

以下私からの回答の抜粋
  
  あるお客様も同じようなことで悩まれたことがありました。
  
  リビングは広く取りたい・・・
  でも将来を思うと水廻りが階上だと心配・・・

  限られたスペースですから、
  間取りはオールクリアとはなかなかいかず
  あっちを立てればこっちが立たず・・・です。

  予測不可能な遠い先の将来を心配してまで
  今の暮らしを犠牲にするような間取りは
  私は、基本お勧めしないのですが、
  いくつかの間取りで、今の暮らしと近未来に照らし合わせる
  シミュレーションをしてみました。

 ■ 間取りシミュレーション
 ≪ LDK1階、水廻り2階 案 ≫

 メリット:
 1階に工夫を凝らした間取りが可能
 ( シューズインクロークやパントリー付の広々LDK )
 洗濯を2階で干すので、2階に水廻りでも洗濯動線的に悪くない

 デメリット: 
 2階水廻りだと、    
 子供がお風呂に入ったりしたりするとき母親の目が届かない
 (→これは数年間だけの問題・・・でもお客様は気にされていたこと )
 どちらかの親が同居になった場合や自分たちが年をとったとき
 寝室は和室になるだろう・・・そうなるとお風呂が上だと不便
       
 → デメリットを解消するため・・・
   将来万が一のとき、1階に水廻りを新設できるように
   リフォームプランを現時点で作成し検討しておく
 ( リフォームしやすいよう先行配管、他、間取りを工夫 )

 ≪ LDK・水廻りすべて1階案 ≫

  メリット: 
  家事動線が一階で子供が何をしていても目が届く
  将来の不安が無い ( リフォーム費用も考えなくていい )

  デメリット:
  2階水廻り案に比べると、どうしても間取りがシンプルになる
  LDKが狭いのでは?
       
  デメリットを解消するために・・・
  → 無駄な廊下やホールを減らし、極力LDKを広くとった
    LDKと和室を続き間にして 
    普段の暮らしでは 和室もリビングの延長と考えることにした

  と、いった具合にシミュレーション。

  結局このお客様は、不安を後に残すより、
  狭いとはいえ続き間することで、
  21帖の家族のくつろぎスペースが1階に取れることにご納得して、
  1階に水廻りを下ろしました。
 
  ■ 将来の可能性と対応策を検討 ( 万が一のとき )
  → リフォームで対応できるような間取りの工夫ができてるか
  → 階段昇降機やホームエレベーターの設置が可能で、
    2階の水廻りのままでも暮らせるか( 親ごさん同居時も含め )
  
  同じように、シミュレーションしてみます。

  シミュレーションできなくても以下の点だけは確認してみてくだい。

  ① 今時点でのデメリットを許容できそうか?
  ② 万が一の将来に対応した間取りになっているのか?
    ( リフォーム可能か?)
  ③ 将来、そのリフォーム費用を捻出できるのか?

  最後に以下の質問への回答ですが、、、

 > 施主が満足していて納得していれば大丈夫なんでしょうか
 
  YESですがNOでもあります(笑)。
  正直申しますと、今若いうちなら、どんな間取りも住みこなせます。
  間取りに正解はないので、住まい手が良しとすれば、いいので・・・。

  ただし、資産価値的な意味でも考えて見ます。
  買い替え等をされる場合の一般的なことで、
  売却時に売れにくい間取りをつくるのはあまりお勧めはしません。。
 
  より多数に受け入れられるのは、
  客観的に見て、スタンダードな間取り。
  それに+αの住みやすさの工夫をされている間取りだといえます。
 
  また、2×4でご建築とのことなので、
  リフォームができるか否かも、現時点で間取りをチェックするときに
  重要なポイントだと思います。

  家は、永~い時間を過ごすところです。
  もしかしたら買い換えたりと、引越しもあるかもしれないし
  永遠にそこに住まうとしたら
  年老いた自分たちも想像しなければいけない・・・
  でもあまりにも心配しすぎると、今の暮らしを満たせない・・・

  大変だと思いますが、間取りに対しての結論を出せるのは
  住まい手であるお施主さんしかできません。

  どうぞ、頑張っていい家を建ててくださいね。
  Sさんの家づくりの成功を祈っております!!


以下、回答を読んでくださってのS様からのメール

牛尾さんのメールを拝見して、ぼんやりと気になっていた点が
はっきりしたように思います。
将来の心配で今の生活が・・・という一行にハッとさせられました。

有事の際の配管など、素人考えでは気がつきませんでした。

今週末にまた打ち合わせで出向く予定なので、その点も含め
設計師さんとお話ししてこようと思います。

家事動線、生活動線、経験してない子供たちの歩き回る生活、
などをできる限り想像して楽しく幸せな家を作ろうと思います。

牛尾さんの記事で「愛される家愛されない家」でしたっけ。
すみません、ちょっと記憶があいまいで、
表題がそのような感じだったと・・。

あの記事を読んで、主人と「いい家もいいけど、ずっと愛して
いける家にしたいよね」っと家つくりの一番根幹の気持ちを再
確認できたことが嬉しかったです。
素敵なブログをありがとうございました。

HPに掲載の件ですが、他の方のお役に少しでも立てるなら喜んで。
ブログの中のちょっとした一言に、家つくりのヒントがたくさんですもの。

牛尾さん、この度は本当にありがとうございました。

    こちらこそ、丁寧なお返事、とても嬉しかったです!!!(いいひ)



皆さん、家づくりをするときって不安がいっぱいです。
私自身も、、数多く家づくりをしていても、
我が家をリノベーションするときは、恥ずかしいけど迷いました。(苦笑)
プロとして、カッコよくしなくちゃという見栄もあるし、
でも暮らし手として満足優先が本来なのではないかという葛藤、、
当然費用とのニラメッコ、、牛尾(夫)との意見の相違。。。

そんな時、自分と同じような人ってどうしたんだろう?とか
すっごく気になりました。
そんなときって、事例やケーススタディって、役立ちますよね。。

そんな経験を基に、住み手目線、つくり手目線両方の経験で、
家づくりをする方にとって、何かお役に立つことが出来たら
私にとって、家づくりをすることと同じくらい、仕合せなコトなので、
これからも、読者の皆さんのお役に立つことを、記事としてUP出来るよう、、、
今度は、500回を目標に頑張ります☆

お花見日和の東京。
私も仕事を片付けられたら、、
夕方、門前仲町の桜でも観てこようと思います♪ (出美)

※ 間取り相談は現在行っておりません ( 2015年5月 )

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  最後まで読んでいただき
  ありがとうございました!

  ≪ 過去ブログもよろしかったらどうぞ ♪ ≫
「 愛されていない家愛されている家 」 ( 一番反響の大きかった記事です )
「 家づくり 夢を叶える一冊のノート 」 ( いいひブログ200回目の記事です )

Comments [4]

こんにちは
またまたご無沙汰しております。
この度は300回♪おめでとうございます(*^_^*)

更新のたびに楽しく読ませて頂いています。
いいひブログファンなので、これからも末永~く続けてくださる事を切に願っています☆
頑張ってください(*^_^*)

バラシノ様

こんばんは♪
嬉しいコメント、、、本当に励みになります。(嬉し泣)

なにぶん、、、凹んだり悩んだりの日々が露わないいひブログ。(^^;)
長すぎる文章も反省。

でも、、、
皆さんに、読んで良かったな…と思っていただけるような記事を
ひとつでも多く書けるように、これからもガンバリマス☆

バラシノ様の応援に感謝です。ありがとうございました!!!

いいひさんこんにちは

間取りって単純なようで実は物凄く奥が深くて
散々葛藤した記憶があります
だからプランを7回?もかいて頂きました(笑)
間取りもですが空間を3次元で見れれば。。。天井の
高さや仕上げ材など、平面では分からない広さや快適さ
人が心地よく感じる空間、、難しいですがある意味万人ウケ
する間取りは確かにいろんな人にとって使いやすいのかも
しれませんね!バリアフリーの観点?

人間先のことは誰にも分かりませんよね
でも、もしかしたらこの先こうなるかもしれないという
かも、に備えるのは大いにアリですよね
そうなると、やっぱりSE構法や在来、S造などが
いろんな意味で有利ですよね!

僕はもう家作りを終わってしまったので。。。
懐かしいなぁと(笑)思うだけですが、、

jin様

jin様との家づくり、、
いろんなことを思い出しています
私たちなりの精一杯を尽くした家づくりでした

今、、家…住まい…というテーマの難しさを実感しています
コメント嬉しかったです ありがとうございました!!

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プロフィール

写真:牛尾 出美

一級建築士
牛尾 出美
(ウシオ イズミ)

1973年2月生まれ。暮らしと家が大好きな女性建築士。東京都江東区のリノベーションしたSOHOマンションで住宅設計事務所を運営。
シアワセを感じるコト&モノは、猫・カメラ・旅・花・珈琲・映画・読書♪

いいひ住まいの設計舎 一級建築士事務所

代表:
牛尾圭一、牛尾出美
資格:
一級建築士2名
構造設計一級建築士1名
一級施工管理技士1名
住所:
東京都江東区東陽2-3-1-106
電話:
03-3648-5711
FAX:
03-3648-5712

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