住宅医学びの備忘録_高齢者の家、住宅改修設計視点

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心に安らぎを与えてくれるのは...
何の駆け引きも打算もないお花たち。

今朝も、薔薇Photoアロマで深呼吸して...(*^_^*)

「住宅医」 という講座 を学んでいます。
( ↑ 以前の記事にリンク )

既存木造住宅を改修するために、
構造・温熱環境・耐久性・劣化・防火・設備・高齢者対応・改修実例、
といった講座、一日に4講義 × 8回。

毎回が学びが多い講座で、
備忘録として記事にまとめようと毎回思うのですが、
なかなか時間が取れず... もう後半戦。。
振り返っているとますますUP出来ないので...(^_^;)
受けて来たものから、UPしたいと思います。

自分自身の体験を交えながら、備忘録として...
施主さんへ伝えたいなぁということも多々なので、
宜しければ、お付き合いください^^




≪ 講座備忘録 ≫

「 住宅改修における高齢者対応 」
溝口千恵子先生の講座。

溝口先生は、
要介護高齢者の住宅改修を6000件以上手掛けられ、
福祉住環境の分野の第一人者。


▽ 超高齢化社会に突入
病床・施設の評価基準として、在宅復帰率が重視されていることも有、
医療の急速な地域化・在宅化が進んでいる。

▽ 日本の住まいの現状
住宅内の事故死は、交通事故死よりも多い統計がある。

 2009年 65歳以上の交通事故死     3789人
 2009年 65歳以上の住宅内事故死  10150人
 ( 交通事故の3倍 )

→ 一番多いのは、浴室内の不慮の溺死・溺水。
冬場のヒートショックが主な原因。

→ 転倒事故
転倒事故の原因は、大きな段差ではなく、
ちょっとした段差による、
つまづき 及び よろめき による同一平面での事故。

また、床材がすべるから、転ぶと考えられがちだが、
すべりにくい床材 を使うことで 解決はしない。

「 すべらないこと 」で、つまづきを生む事故になる。
それは、高齢になると、足がもつれるため。

*memo* 
→ → 高齢者の住まい、溝口先生のお薦めの床材は、
コルクタイル7㎜以上。

転倒事故というのは、高齢者の身体には、多大な影響を与える。
→ 寝たきりの原因をつくる。
→ ひとりの人生を変え、取り巻く家族の人生をも変えてしまう。

▽ 建築士として、何を踏まえ配慮して設計すべきか...
住まいは、生活の基盤。
高齢者が家を離れ病院入院が長引くと、
認知症などを引き起こすこともある。

これからの住まいは、、、
→ 介護・医療を在宅で受けることが出来る環境を求められる。

*memo*
→ → 在宅介護の現場の話
介護者用・医療用車両が停められるスペースが必要
無いために苦労する場合も多いそう。

▽ 上記を踏まえて、、住宅改修とは...
高齢になっても、障がいを持っても、
住み慣れた自宅で 出来る限り長く 自立して暮らす ための、
生活基盤の整備 と捉える。

→ 介護支援の前に、生活支援を。
... 住宅改修 ...たとえば手摺を付けて、自分で動いてもらうことで、
主体性が生まれて、自ら進んで、「してみよう」という気持ちが生まれる。

▽ 住宅改修 = 生活の改善
まず、その人の生活を知って、問題を把握し、適切な提案をする。

→ 工事だけを目的としない
... 家具の配置替えだけで、手摺代わりになったりすることもある。
... モノを減らすことで、動線が変わり住みやすくなる。
... 福祉用具の活用と、住宅改修との連携
... その上で、動線を変える間取り等まで提案

▽ 事例紹介
トイレ改修、玄関改修、アプローチ改修、など、
具体的な事例での問題と対応策。

*memo*
→ トイレ:フローリング目地を敢えて短手方向に貼る
 ( 廊下なども同じ ... つまづきにくくなる )
→ トイレ壁:歩行器を使っての利用、
  壁にぶつけるので、足元の壁をぶつけても割れない板張りに。
→ 道との段差: 室内からは、ウッドデッキをつくることで外への動線確保
  可動式スロープで敷地内地面へ。
  段差の大きな道路へは、電動昇降機。
  建築工事と福祉用具を組合わせた事例

▽ 住まい内場所ごと 住宅改修チェックポイント
玄関、アプローチ、浴室、トイレ、寝室、等といった
部屋毎の改修チェックポイントが羅列。
介護保険とのリンクも添えられている。
改修だけではなく、新築でも、この目線を以て設計をすると良い。


備忘録としては以上。

また、転倒事故が一人の人間の人生を変えてしまうというお話。
私自身も経験したことなので、とても腑に落ちました。

42歳で脳溢血で倒れ、その後半身不随の身体になってしまった祖母。

杖をつきながら自ら歩き、トイレもお風呂も自分で頑張っていたけれど、
私が高校生の頃、台所の床が濡れていたのが原因で転倒。
腰を打って骨折、入院。

それ以後、自分で歩けなくなってしまい、寝たきりに。。
当時、家で面倒を見られなくなり、介護施設に行ったのです。。
祖母が大好きだったので、離ればなれになるのがとても悲しくて、
台所の床が濡れていたことを激しく後悔。。
トイレまでの動線上に、流し台があったので、
動線の大切さも身を以て考える出来事になりました。

実は、お世話になった新潟の叔母も、
今年初めに浴室での事故で、残念ながら亡くなりました。

- 住まいの脆弱さが、ひとりの人の人生を変えてしまう 

溝口先生の云わんとされたいこと、深く理解出来ます。

定年退職頃、住まいを見直し、
リフォームへと踏み切る方は多いです。
まだまだ現役と変わらないお元気なうちのリフォームは、
自分自身の身体が云うことを聞いてくれる時なので、
家で事故にあうなんて、想像もしないことだと思います。

でも、そうじゃない現実があること...
なかなか設計過程で伝えることに難しさも感じます。

なので、今回の講座の備忘録を残し、
記事でお伝えしたいと思いました。。

あ、あと、実は、、私が会社員時代ですが、
溝口先生の主催される青山環境デザイン研究所にて、
福祉住環境 を 学んだご縁もあります。

実践的な講座で、福祉用具のことや身体のことを学んだうえで、
住宅改修事例の課題設計も多く...添削してもらうことで、
溝口先生のきめ細かな視点を学ぶ良い学びになりました。

それがきっかけになったのかもしれませんが、
身障者のお子さんがいらっしゃるご家庭の、
新築やリフォームを何件か手掛け、
施主さんのお子さんが通う養護学校のPTA勉強会で、
講師をお請けしたこともありました。

その時、まとめた冊子が こちら 。
word文章のPDFで長いですが...宜しかったらどうぞ。

10年以上前に書いたもので、改めて読むと拙いです...(^_^;)
でも、ガムシャラに伝えたい想いをぶつけていましたね。。
読み返して、あの頃の想いが蘇ります。

この文章を書いたお蔭で、新しい世界も広がりました。
その辺りのことは、HP に書いてあります。。

生きている人間同士、価値観の相違は、当然在ること。
そこを摺り合せることは、本当に大変なことだと、つくづく。。

いやいや。。だからこそ、、
今、分かり合える方々とのご縁に感謝。

そして、日々、勉強。
頑張ります!!!!!
 

  読んで下さった皆さまにとって
  素敵な 'いいひ' が訪れますよう...   

  家での暮らしが心地よいことが
  住む人の幸せに繋がります!!
  心を込めて♪ (出美)


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プロフィール

写真:牛尾 出美

一級建築士
牛尾 出美
(ウシオ イズミ)

1973年2月生まれ。暮らしと家が大好きな女性建築士。東京都江東区のリノベーションしたSOHOマンションで住宅設計事務所を運営。
シアワセを感じるコト&モノは、猫・カメラ・旅・花・珈琲・映画・読書♪

いいひ住まいの設計舎 一級建築士事務所

代表:
牛尾圭一、牛尾出美
資格:
一級建築士2名
構造設計一級建築士1名
一級施工管理技士1名
住所:
東京都江東区東陽2-3-1-106
電話:
03-3648-5711
FAX:
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