お客様との信頼関係

■ いいひが一番誇れるもの_旧HP作成時の想い

実は、この頁は、旧HPからある頁です。

HPをリニューアルするにあたり、
このページを削除するか迷いました。
独立した当時、私にはHPに掲載できる作例もなく、
誇れるような学歴も職歴もありませんでした。

唯一誇れるものとして在ったのは、、

KYU1IIHIHP.jpg

会社員時代に家づくりを通して生まれた、お客様との信頼関係...。

恰好つけず、ありのままの私を知っていただくこと...
その気持ちでこの頁をつくったことが懐かしく思い返されます。

この時の想いでつくった旧HPが、
お客様とのご縁を繋いでくれ、私たちを支えてくれていました。

旧HP制作者は、年下の友人H氏。

私の想いを私以上に汲み取り、ディレクション。
旧HP制作にあたり、陰日向なく心血を注いでくれた、
H氏の情熱に、今でも感謝してやみません。

HPリニューアルに伴い、改めて記事を見直し、加筆しました。

そして改めて感じるのは、お客様との信頼関係とヨロコビが、
いいひ住まいの設計舎の何よりも宝物なのだということ。。

以下、読んでいただけると嬉しく思います!

■ 生まれて初めて住宅設計_H様の家

24歳、ゼネコン設計部でマンション設計をやっていた頃に
出会ったお客様との家づくりが、私をこの仕事に導きました。

あれから約10年、今でもHさんとは、ご実家共にお付合いがあります。
最初にお会いした時、まだお母さんのおっぱいを飲んでいたお子さんが、、
もう小学5年生!!( 2007年当時 )( 2012年現在、大学生と高校生 )

辛いとき、嫌なことがあってへこんでいるとき
お邪魔しては元気をくださるお客様です。。。

h_image.jpg

今年(2012年)築15年を迎え、初めてのメンテナンスをされました。
Hさんの家は、2階LDKに面して、広いウッドデッキテラスがあるのですが、
それが、家族の時間にも、お友達との時間にも大活躍。

「 15年前に、こんな素敵なルーフバルコニーデッキを配してくれてありがとう!!」
と、褒めてくださいました。

子育てが一段落した今、ガーデニングに才能を発揮され、
とっても素敵なお庭づくりを愉しまれています。

■ 第二のおとうさん、おかあさん

26歳、住宅会社に転職。

担当現場は、設計も現場監督も自ら、
こなさなくてはならない会社。

朝から夜まで、いくら頑張っても仕事に終わりは見えません。

しばらく頑張っていたのですが、
あまりに過酷な毎日に、もうダメ!辞めよう!と思っていた頃に、
Tさんと出会いました。

下町で銭湯を代々続けてこられたお宅の建て替えでした。
本家で親戚も多く、人が常に集まってくる家。

最初にお会いしたときに、Tお母さんから一言、、

「お姉さんのこと信じているから、いい家建てないと承知しないわよ」

笑いながらでしたが、Tお母さんの歯に衣着せぬストレートな想い。

まだ若くてしかも女で住宅業界では駆け出し。。
そんな私を信じてくれたお客様を裏切るわけにはいかない!
そう思って頑張ったのです。

歯を食いしばって頑張ったこの家づくりで、
ひとまわり成長することが出来たのです。
会社でも大きな仕事であったTさんの担当を、
入りたての私に任せてくれた社長にも心から感謝。

社長には、色々な意味で、鍛え上げられました。
初めて、自らの仕事を認められ、評価を得た現場でした。

Tさんは、完成した家を、本当に喜んでくださり、
来る人来る人に自慢して、
必ず、設計を頼むなら坪木さん(旧姓)に...と、
多くのお客様とのご縁を繋いでくださったのです。

毎年、桃の花が咲くころに、
今年も庭の桃がきれいに咲いたよ...と電話をくれ、
それこそ実家に帰るように、
Tさんの家でのんびりとさせてもらいました。

以来、私の第二のおとうさん、おかあさんなのです。

私が独立したことを報告すると、
赤飯を炊いて、わざわざ届けてくださいました。

■ 身障者同居住宅_W様の家

28歳、出会いはサラリーマン時代。

家にいる時間の長い身障者のお子さんがいらして、
介護しやすい家を建てたいご希望のお客様でした。

「 色んな会社で提案してもらったプランが、どうもしっくりこない。。」

初めてお会いしたとき、そう話をされていたのが印象にあります。

私にも身障者の弟と祖母がいます。
小さい頃からそんな環境でしたので、
それが功を奏したのかもしれませんが、
提出したプランを気に入ってくださり、家づくりを任せていただけました。

結果としてとても喜んでいただいた家づくりが出来ました。

その後、お子さんが通っている養護学校で、
介護対応リフォームの勉強会が行われることになり、
Wさんが紹介してくださり、講師として招かれました。

その勉強会の時、作成したレジメ、小冊子で、
人に伝えるための文章を、生まれて初めて書きました。

文章でも、人に喜んでいただけることを知った体験でした。

この時の小冊子が、色んな方とのご縁を結んでくれ、
退社後の世界を広げてくれることになるのです。

私に、家づくりというライフワークと共に、
「 文章をかき、伝える 」という素敵なライフワークを、
教えてくれたきっかけを作ってくださったWさんに感謝です!!

猫好きで感性がぴったりだったアメリカ人のP様

32歳、夢中で仕事をしていたのですが、
無理が祟って心身ともに疲れ果て、身体を壊し手術。

出来上がった時が一番きれいな新建材の家ばかり建てていましたが、
自分の中で、何かが違う...と思っていて、
こんな家をつくっていきたい...と、
休養中に、漠と思い描いていました。

手術して自宅療養後、職場復帰した後に手掛けた、
サラリーマン時代最後になったお客様、P様の家で、
その想いがカタチになりました。

 商業地に建つ、地震に強い家。
 経年変化を愉しめる自然素材をつかった家。
 ペット同居の家。

Pさんはデザイナー、ご出身はアメリカ。

日本の新建材を多用した家づくりを疑問に感じるところから、
意気投合しました。

Pさんの住む家は、隅々まで、Pさんの好きを反映させたインテリア。

Pさんのセンスに学ばせていただくことも多く、
インテリアは、こうも家を心地よくさせるのか...と、
腑に落とせた経験をしました。

会社の標準仕様の制約はありましたが、
素材づかい、照明づかいを、Pさんと繰り返し打ち合わせ。

制約の中でも、とても素敵な家が完成しました。

退社後でしたが、

「 坪木さんと僕とは個人としてのお付合いだから...」

と仰ってくださり、
新居でのお披露目パーティーに呼んでいただきました。

このPさんとの家づくりを経験したことで、
会社を辞めて、自分の良いと想う家をカタチにしたいと、
強く思うようになったのです。

■ 独立当初のお客様_「 暮らしを満たす幸せ 」を教えてくれたYさんの家

YHOMEDEC2012.jpg

それから、間もなく8年間務めた会社を退社しますが、
あまりにも疲れ果て、すぐに独立する気力が湧きませんでした。

そんな時、色々な本を読みました。

その中の一冊、ある著書に感銘して、
本の感想をメールで送ったのがきっかけで、
その著者の方に、Wさんの勉強会の小冊子を読んでもらうことができました。

その小冊子が認められ、声をかけていただき、
家づくりのポータルサイトの立ち上げを、
編集長として、お手伝いすることになりました。

家づくりをする方々に役立つような家づくりのあれこれをリサーチし、
記事をつくっていきました。

こんなことを知りたいだろうな。。
と、いう読む方にとって、役に立つ情報をまとめていったのです。

もちろん、自分を活かす職場としては、申し分ないところでしたが、
直接、お客様と向き合ってこそ得られるヨロコビが感じられません。

そして、、
自分の生きる道は、やっぱり「 家づくり 」なのだと向き直り、
2006年11月に、いいひ住まいの設計舎として独立します。

その頃と前後して、
会社員時代可愛がってくださった大工さんが、
紹介してくださったお客様が、Yさんです。

Yさんは、家が大好きで暮らしを丁寧に営む方。
今在る幸せをとても大切にされていらっしゃいました。

その穏やかで前向きで明るいYさんのお人柄もあって、
お友達や訪ねてきた方々が、つい長居をしてしまうくらい心地よい家。

「 家での暮らしを満たすことは、人生を幸せにすること 」

Yさんの家のキッチンリフォームを通して、
そのことに、確信感を得ることができたことは、
私にとって大きな転機でした。

Yさんの家と暮らしは、
今の、いいひ住まいの設計舎として家づくりの理念の基礎になっています。

旧HPでも、実例として出てくださることを快くうけてくださったり、
ご友人を紹介してご縁を繋いでくださったり、

いいひ初期を支えてくださった恩人でもあります。

リフォームから、早5年・・・。

今では、Yさん母娘と、お友達として仲良くさせていただいています。

■ 独立後 HP経由での初めてのお客様_越谷Mさんの家

独立してすぐ、私たちには、まだ何の実績もないのに、
HPを見て新築の設計をご依頼くださった越谷の家のM様。

新建材ばかりの家をつくってきて、
その家づくりに疑問を抱いていた私たちが作りたい・・・と、
心に描いていた、シンプルナチュラルな家をご提案しました。

Mさんに共感を得ていただき、その家が具現化されました。

KOSHIGAYANOIEMSAMA2.jpg

シンプルなコスト...でも譲れないこだわり。
何を取って、何を捨てるか?

Mさんと共に色々なことを、実際の家づくりの過程で悩み考え取捨選択したこと。
結果、バランス良い家づくりを叶えられたこと。

設計事務所の経験がない私でしたが、
設計事務所としてやっていける自信にも繋がりました。

そして、越谷のMさんのシンプルナチュラルな子育て世代の家は、
いいひ住まいの設計舎を現わす家となりました。

今でも、「 M様の家が素敵です!! 」と、
お問い合わせいただくことが多いのです。

いいひの新築の家のスタイル=Mさんの家というほど、
いいひを支えてくれています。

Mさんとのご縁に感謝せずにはいられません。。

ヨロコビの連鎖_練馬の家K様

HPをつくり、日々を綴るブログは、
一度もお会いしたこともないのに、
いいひを理解してくださるお客様との出会いを繋いでくれます。

練馬の家、K様もそうでした。

リノベーションのお問い合わせをHP経由でいただき、ご訪問。
その時、初対面とは思えないような迎え方をしていただきました。

HPを見て共感くださったことで、
信頼をしてくださっていることが伝わってくるのです。
私たちも、K様ご一家のことを、初対面で大好きになりました。

その後、ご要望をヒアリングし、
リノベーション案と新築案をご提示。
両方とても気に入ってくださり、
新築の設計を正式にお請けしました。

nerimaksamahp.jpg

K様は50代のご夫婦、三世代で住む家。

家づくりには不安はつきものですが、
私たちを信じてくださる姿勢を一貫して崩されることなく、
家づくりを任せてくださいました。。
これはある意味とてもすごいことです!

K様の家づくりを通して、
K様に私たちは育てられた...教えられた...そんな気がしています。

完成した後も、何かあると食事に誘ってくださったり、
家づくりの時とは違うK様ご夫婦の人間性に触れることができ、
とっても楽しい時間を毎回過ごさせていただいています。

また、「住んでから見学」も、快くうけてくださり、
ご検討中のお客様とのご縁を繋ぐきっかけをくださっています。

住んでからもなお良い関係が続けられること。。
本当に仕合せなことだと、感謝しています。。

同じ感性や価値観を共有できるお客様とのご縁。

K様の家を手掛けてから、
そんな方々との出会いがさらに多くなった気がします。

お客様のヨロコビは、
次のお客様のヨロコビに確実に繋がっていく...

そんなヨロコビの連鎖が、
お客様との家づくりを通して様々なことを学ばせていただきながら、
いいひ住まいの設計舎を日々育ててくれています。

私たちの宝物

その後も、素敵なお客様との出合いが続いて、
家づくりを通してヨロコビを生むお手伝いが、
私のライフワークとなりました。

私にはかけがえのない財産...宝物があります。
それが今まで家づくりを通じて、出会ったお客様です。

もちろん今回ご紹介した方はほんの一部なのですが・・・。

どのお客様も家づくりを通して、私たちに、

 人と家との関係

 生きること

 家族

そういう人間にとって、
一番大切なものを深く考える契機を与えて下さいました。

そして私に多くの色んなことを教えて下さいました。

私が 今ここまでやって来れたのも、
私を 育ててくださったお客様との出会いがなければ、
難しかったと思います。

私の本当の役目は、
お客様が気づいていない要望・願望を引き出し、
カタチにすることだと思っています。

そのためにはまず聞くこと。
私自身を分かってもらい、何でも話をしていただける信頼関係を築くこと。

お客様と向き合いながら、
これからも、少しでもお客様の役に立てれば、それ以上に嬉しいことはありません。。

■ いいひのお客さま

いいひにいらっしゃるお客さまの殆どは、色々なつくり手さんを廻ってこられた方です。

  • 標準仕様の制約を知って...
  • モデルハウスと違う現実を知って...
  • 営業さんがつくる間取りに納得がいかなくて...
  • 契約後打ち合わせを重ねたら予算が合わなくて...

色んなジレンマが生まれ、他に家づくりの選択肢は無いかを探されて、
お問い合わせくださる方々が多くいらっしゃいます。

皆さん、ジレンマを抱えながらも、

  • 心地よく住まう家を自分らしくつくりたい...

そんな想いを持つお客様がご相談にいらっしゃいます。

どんなつくり手さんとでも、メリットデメリット、相性の良し悪しはあります。

設計事務所の役割...いいひの家づくりをご説明したうえで、
ご縁の感じてくださったお客さまに、
その辺りのことをよくよく見極めていただくために、
ご要望をヒアリングして、ラフプランを提出いたします。

そうした過程で、ご自身との家づくりに合うか合わないかを、
見極めてくだされば良いな...と思っております。

私も、一軒づつ真摯に向き合います。

なので、お待たせしてしまうこともありますが、
いいひの家づくりにご理解をいただいたお客さまとの繋がったご縁を大切に...
家づくりをしていきたいと思っております。