Vol.5 「子育て世代仕様シンプルナチュラル自然体の家」M邸新築
2008年12月竣工!
完成全景 昼
30代前半4人家族、、子育て真っ最中の一家が待ち望んだ家が完成しました!!
真四角い箱、無駄をそぎ落とした外観は、結果モダンなテイストに仕上がりました。Mさんが描いていたイメージの通りになったようです。
Mさんの家 実施平面図
1階実施平面図
2階実施平面図
各階平面がPDFで開けます。ご興味のある方はご覧ください!
各階平面図をPDFで見る
家族を・・・ゲストを・・・あたたかく迎える玄関ホール
ダイニングから玄関ホールを臨む
玄関ホール~シューズインクローゼット方向
夕陽をうけるヒバの玄関ドア
玄関ホール脇に、シューズインクローゼットを併設それぞれの入口を持つ土間部分とクローク部分があり、家族の生活動線をスムーズにするように意図しました。
ヒバ材無垢の玄関ドアは家族やゲストを優しく招き入れてくれます。
回遊性ある広々LDK
和室からリビングを臨む
角度を変えて、、和室からリビング方向
ダイニング~キッチン方向
玄関ホールから、桐の建具を開けると、開放感あるLDKが広がります。
キッチンを中心にダイニング~水廻り~リビングと、、クルクル回れる回遊性のある間取り。
生活動線がスムーズであることは、忙しい子育て時代の主婦をサポートしてくれるはずです。
家族での団欒に、IKEAの大きなソファを入れました。
全体がナチュラルですが、黒を挿し色でつかいインテリアを引き締めています。
リビングと一体で使えるナチュラルな和室
リビング方向から和室を臨む
リビングと一体になる和室は多用途に使えます。風を通す地窓、収納力ある吊押入、五月人形など飾れる床の間も併設。
全体にナチュラルなテイストなので、違和感なく全体のインテリアに溶け込むことができます
リビング~2階へ続く階段
リビング階段
ホールから見た階段
2階 階段ホール
Mさんが今回の家づくりで叶えたかったコトのひとつに、リビングのスケルトン階段がありました。
お子さんの小さいうちはネットで転落防止をすることを、話し合いこの形になりました。各階をつなぐ階段がリビングにあると家族のコミュニケーションが自然に図れます。
プライベートスペース
主寝室
子供室
総予算を抑えるため、後から出来るところは省きました。
寝室のクローゼット等にも収納扉がありません。
子供室も最初は二室を一室で広々使います。
将来の家具のレイアウトも考えて間仕切り壁を設置する予定です。
暮らし勝手を良くするために・・・
屋根が深くかかった2階バルコニー
廊下にある幅3間分の収納
主寝室の前には、奥行き1間(1.8M)のバルコニーを設置。軒が深くかかっているので、急な雨でも慌てずに済みます。
廊下には納戸代わりの収納を設置。ここも大きく仕切っただけで、暮らしながら整えていく予定。
水廻りの選択肢
キッチン
1階洗面コーナー
浴室
水廻りは、工務店さんの得意なメーカーにて選定。キッチンは対面型。
コンロ前もオープンにして家事中も来客中も、LDへの視線が遮られません。
キッチンから洗面脱衣に直接入り、リビングに抜ける回遊型なので、動線がスムーズです。
洗面は、お客様が使うことも考えて、シンプルながらお洒落感があるカウンタータイプを選ばれました。
流線形の鏡は、Mさんがネットショップで購入したものです。
お風呂はユニットバスですが1.25坪の広さがあり、お子さんとの入浴もゆったり楽しめます。
暮らしを和ませる少しの工夫
ニッチに雑貨を飾って・・・
対面カウンター脇のマガジンラック兼用ニッチ
リビングの小さなニッチ
壁を少しくぼませて、ニッチをとる。
一輪挿しの花やグリーン、家族のポートレート、ポストカードなど飾れるスペースです。
少しの工夫ですが、暮らしに優しさを添えることができます。
Mさんが選んだ家づくりの素材-壁
塗り壁 珪藻土
Mさんが選んだ家づくりの素材-室内建具
桐の室内建具
Mさんが選んだ家づくりの素材-造作材
タモ無垢材を造作材に...
Mさんが選んだ家づくりの仕様-床
無垢の床板 メイプル材
永く住む家がすぐに朽ちてしまうものであってほしくない・・・。
経年変化を経て、たとえ傷がついてもそれが味わいとなるような素材をつかいました。
床はメイプル。ユニタイプの無塗装品。
Mさんがご自身で、蜜ろうワックスを塗りました。
窓から幸せの灯りがこぼれる夕景
完成全景 夕景
あたたかな電球色の灯りがこぼれだす夕景。食卓を囲み、安らかに眠ることのできる家族の居場所です。電灯は蛍光灯ランプを利用しています。
Mさんの家 いいひブログでの記録
いいひブログ内で、Mさんの家づくりの記録を更新しておりました。工事中の写真、構造のことなどについてもUP。
ご興味のある方は、 こちら からどうぞ!!
上記以外の写真を見たい方は、こちらでも見ることができます!
齋藤写真事務所様のHP内 に掲載されております。
Mさんが家を建てるまで
完成予想CG
家づくり事情はひとそれぞれ。あるハウスメーカーさんと契約するも紆余曲折。
その後解約。改めて家づくりに向き合って出したひとつのこたえ。
土地探し~ハウスメーカー契約・解約~いいひ住まいの設計舎との出会い~設計打合せ~着工までの過程。
様々な場面であきらめず夢を描き続けたMさんのご自身が体験した家づくり事情を、ご紹介いたします!!
Chapter-1 「難しい土地探し、、でも注文住宅を建てたい」
首都圏に住む若い夫婦が賃貸から持ち家にステップアップするとき、注文住宅を望むと、いくつかのハードルを乗り越えなくてはなりません。
そのハードルのひとつが「土地を見つけること」。希望エリアに土地があっても、建築条件がついていたり、建売での自由設計だったり、、、一から注文住宅を建てられる土地を見つけるのがことのほか大変なのです。
Mさん夫婦は当時30歳と28歳。2歳と1歳の年子の子育て真っ最中。一戸建ての賃貸住まい。
持家を持とうと決め色々探しますが、建売住宅や分譲マンションにはローンに値する魅力を感じません。。。せっかく家を持つのなら、自分達で納得いく注文住宅で建てたいと思うようになりました。
情報のアンテナを張りめぐらせ「広さ、利便性、価格」に見合う土地を探し始めます。色々な物件を見て歩き、やっとご縁ある土地に出会えたのです。しかも建築条件はついていません。Mさんは土地を購入。
いよいよ念願だった注文住宅での家づくりがスタートできます。
注文住宅を建てるはじめの一歩を踏み出しました。
Chapter-2 「ハウスメーカーとの家づくり」
奥さんの実家は某大手ハウスメーカーの家でした。
7年ほど前に建てられたその家で暮らした奥さんは建てるなら同じところにしたいと思っていたのです。
奥さんの願いを叶えたいと、Mさんは、そこで家づくりの話を進めることにしました。
しかし出てきた見積は「標準仕様」でもオーバーしたもの。プラス色々としたいことを入れていくと予算が完全に足りません。
これには奥さんもガッカリしてしまい、家づくりへの意欲が薄れてしまったそうです。
困ったMさんは家づくりについて色々と情報収集し他社にも行ってみることにしたのです。
他に中堅どころのハウスメーカーS社とT社。2社とは同時進行で話を進めたそうです。
具体的な間取りと仕様を時間をかけて打合せ。家の仕様にも後悔が残らないようにと、標準仕様をひとつづつ確認していき、標準で納得がいかないところは追加オプションで見積を出してもらいました。間取りも大きく、使いやすくし、外観にもこだわりました。結果出てきた見積書は何枚にも及びます。ある時営業さんから、契約にあたりかなり大きな額の期間限定の値引きを提示されたそうです。まだ完全に納得してはいなかったので迷いもありました。でも契約後でも変更はできるというので、値引き額を活かすために契約に踏み切ったのです。
しかし契約後、Mさんは胸の内に、わだかまりが大きくなってきてしまいました。それは、契約後の打合せを重ねていくなかで生じてきました。
打合せでは、要望を出せば要望通りに直されてきますが、標準仕様から変更したり追加する見積金額の出し方に納得がいきません。しかし、それがその会社の進め方ですと云われれば、従うしかありません。仕様を打合せするのも金額が折り合わないと疲れてしまいます。「本当にこのまま家づくりを進めていいのだろうか?」Mさんはその心配を打ち消すような情報を探し始めました。
Chapter-3 「今のままだと後悔する」
家づくりを始めると、夫婦の意見が食い違ったりすることはよくあることです。Mさん夫婦にもそれはありました。Mさんの実家は建築士と建てた家。奥さんの実家は前述の通りハウスメーカーと建てた家。
お互いに「家」に対しての考えがもともと違っていました。
でもMさんは、家に居る時間の長い奥さんの希望を叶えることを優先しました。
もし大手ハウスメーカーで家づくりがスムーズに進んでいれば、迷うことも模索することも、もしかしたらなかったのかもしれません。
しかし契約したハウスメーカーとの家づくりは、妥協するところが多く、子育てにも忙しい奥さんは、段々家づくりに対してのキモチが遠くなっていったようなのです。
Mさんは「今のままだと、後悔する」と判断して、ある構法を得意とする住宅会社に相談に行ったそうです。そこでは、建築士さんが同席しMさんの夢を叶えるようなプランをつくってくれました。
中庭がある家でモダンな佇まい。しかもハウスメーカーと同等以上の安全性の高い構法。プランが決まる頃には、もう契約したハウスメーカーとはないような気がしていたそうです。
しかし出てきた見積は予想よりも高く、その住宅会社で話を煮詰めていくには、もっと詳細に打合せする必要がありました。ただ、ハウスメーカーとの契約はそのままでしたので、これ以上進めることはできません。
今度こそ失敗できないからこそ、慎重に情報をリサーチしていったそうです。
Chapter-4 「ふりだしに戻す勇気」
ハウスメーカー、設計施工の住宅会社。そして、もうひとつの家づくりの選択肢を知ります。
設計と施工を分ける設計事務所と工務店との家づくり。
ここで、弊事務所との出会いがありました。
2007年9月30日、インターネットのいいひのHP内でモニター募集を知り問合せをしてくださったのです。
初回の打合せでは、私自身、住宅会社で設計施工に携わってきたので、Mさんが疑問に思うことの裏側にある業界の事情が手に取るように理解できました。家に対する価値観や今の日本の家づくりの現状に対する疑問等、色々とお話合いをしました。
特に、新建材でつくる家の脆弱さを目のあたりにしてきた私の考えと、Mさんのこれまでの経緯を経ての家づくりへの考えが、ピッタリと合致したのでした。
そして、これから支払っていくローンに値するような「何十年経っても飽きのこない家」を共につくるという意志を固め、もう一度家づくりを振り出しに戻し再スタートする決心をしていただいたのです。