台風に強い屋根工事





8月に入ってしまいました。早いですね~。



ここのところ、例の建築基準法改正後の確認申請などで

思わぬ時間と労力がかかり、少々クタビレ気味。。。



プラン中のお客様にも、お待ちいただき

ご迷惑をかけてしまって申し訳なく思います。



この改正にも、慣れるまでの辛抱、、、と思い(多々?は募りますが、、、)

数々の指摘に対応すべく、その度に奔走しております。

ブログ更新もご無沙汰してしまいました。(反省です)



久々の更新で、私の周辺も色々変化があったのですが

皆様に少しでも役立つことを、、、と思い、今回はこのお話にしました。



日経ホームビルダーという雑誌を購読しています。

プロ向けの雑誌ですが、実際に家づくりをするお客様も

役立つ記事が多いので内容を拾いあげてお知らせします!




日経ホームビルダー2007年8月号記事

「竜巻でも飛ばない瓦屋根」より抜粋



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 記事では、アメリカで開発され

 20年間の実績を持つ施工方法として

 ハリケーンや竜巻にも耐える屋根の

 接着方法が紹介されています。











瓦を接着する一般的施工方法は、瓦を桟に引っ掛けて釘やビスで留めます。

ここで紹介されている接着方法は、釘やビスに代わり

硬質ポリウレタンフォームの「ポリフォーム」を使っています。



特徴をまとめました。

従来工法のデメリット:

下から吹き上げる強い風では、テコの原理で

瓦を留める接着部分の釘に大きな力がかかり、瓦の飛散や破損がおこる。

それに配慮した「防災瓦」という瓦もあるが

瓦同士を噛み合せて釘やビスで固定するため

補修時、一部瓦だけ外すのに手間がかかる。

代わって、ポリフォームは一部をカッターで切り取るだけで済むので

施工面の面倒な点が大幅に解消。

ポリフォーム工法のメリット:

釘やビスに比べ、接着面が広いので

強風時には接着面全体で耐えること。

また、土、モルタルなどの代替品として使えるため

 屋根の軽量化につながる。

(屋根の軽量化は地震にもメリット大)

瓦以外の屋根材にも対応可能。

実験では、従来工法の約2倍程度の強度。
気になるコスト:

従来工法より、㎡あたり200円のアップ。

一般的な規模の住宅で2~3万円程度。

気になる耐久性:

ポリフォーム硬化後は-30℃~70℃の環境でもほとんど膨張収縮しない。



紙面上で紹介されていた、神戸の住宅会社「日本住販」さんでは、

この施工方法を知って、すぐに標準仕様に採用されたそうです。

大震災の経験もある神戸では、より実感を持って

強い屋根を実現されたかったのでしょうね。



素早い判断力、素晴らしいと思いました。





私も、住宅会社勤務時代は、台風のたび、どきどき。

足場のシートをはずしに現場を回ったりしました。



また台風では、普段と違った影響を受けるので、思わぬお宅から

雨漏りの被害の報告があったりして、とても平常心ではいられませんでした。



これからの台風シーズンに向け、被害も心配されます。



建物をつくるときに、被害を少しでも未然に防ぐ方法がある。

家づくりをする技術者として、いつもアンテナを張っていたいと思います。



台風、地震にもメリットがある屋根工事の方法で、取り入れやすい価格。

これから建てられるお客様には是非お勧めしてみたいと思います。 (出美)



参考HP 株式会社 神清


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プロフィール

写真:牛尾 出美

一級建築士
牛尾 出美
(ウシオ イズミ)

1973年2月生まれ。暮らしと家が大好きな女性建築士。東京都江東区のリノベーションしたSOHOマンションで住宅設計事務所を運営。
シアワセを感じるコト&モノは、猫・カメラ・旅・花・珈琲・映画・読書♪

いいひ住まいの設計舎 一級建築士事務所

代表:
牛尾圭一、牛尾出美
資格:
一級建築士2名
構造設計一級建築士1名
一級施工管理技士1名
住所:
東京都江東区東陽2-3-1-106
電話:
03-3648-5711
FAX:
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