「木かげの家の小人たち」_夏に読み返す一冊

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8月が来ると読む本があります。

小学校の時、小人のお話が大好きで、、
毎回のように同じ本を借りて読む私に、、
大好きだったK先生が、
これも読んでみたら?と教えてくれた本。。




「 木かげの家の小人たち 」
いぬいとみこ 作 吉井忠 画
福音館書店 刊

東京の洋館、、本の小部屋がある大ケヤキの下の家に住む森山家。
英国教師ミス・マクラクランが教え子の森山達夫に託した
イギリス生まれの小人の一家。

時は第二次世界大戦のころ、、
森山家の子供「ゆり」と森山家の本の小部屋に住む小人たちの物語。

森山家の代々の子供が運ぶ、、一杯の牛乳、、
青空の一部がとけこんだようなブルーのコップに注がれる
一杯の牛乳が小人たちの いのちを支えています。

優しい森山家の人々と小人たちの穏やかな生活も
戦争がはじまって困難なものとなります。

戦争を反対した父の投獄。。そんな父を恥じる次兄の信。。
ひとり疎開するゆり。出征する長兄の哲。

安全ではなくなった東京の家から、小人たちはゆりと共に野尻に疎開。
ゆりはたったひとり疎開先で、ミルクしか食べられない小人たちへの
ミルク運びの役目を務めるため、、何とかして牛乳を手に入れようとします。

物語は戦争を背景に、森山家と小人たちの一家を描いているのですが
戦争によって変えられてしまうこと・・・が、どういうことなのか。。
戦争を知らない私たちにも、伝わってくる本です。

自分の力では、どうにも変えられない世界を身を以って知り、
人間を頼らずに生きていく道を選んだ小人の子供たち。。その勇気!

物語の最後、若きミス・マクラクランが信頼した日本に託した「心」が
老婦人になったミス・マクラクランに返る出来事がありますが、
何度読んでも心に響きます。
(ネタ明かしはしません。是非お読みになって心を震わせてくださいね)

そして「良心」 ということがどういうことなのか...
ゆりの戦争中の体験を通して、考えさせられます。

余談ですが、、、この 「木かげの家」 の描写も好き。
この時代の日本の洋館が大好きな私には堪りませ~ん!



何もかも豊かになった今の日本、、処分してしまうほどに牛乳があること。。
こんなオカシナことになってしまう消費社会。そんなことも考えさせられるし、、

水が飲めること。。電気がつかえること。。
ガスをひねれば、火がおきること。。
シャワーが浴びられること。。

あたりまえだけど、その仕合せに感謝したい。
と、この本を読んで改めて感じます。

私自身、戦争は知らない世代ですが、、
2年前の夏に亡くなった祖母に、よくその時代のことを聞かされていました。

私、小さな頃は、完全に年寄りっ子。
年子で生まれた妹に両親は渡し、、(笑)、
おじいちゃんおばあちゃんにベッタリの子供でした。(笑)

祖父が亡くなった後は、祖母の隣でベッドを並べて寝ていましたので、
寝しなに、おばあちゃんの昔話を聞くのが日課。
本好きだった祖母とも、私が借りてきたこの本を一緒に読んだ記憶があります。

ちょうど祖母の部屋の西側の窓は裏庭の木立に面していて
午後、昼寝をするとき、緑の葉っぱから漏れるお陽さまの光を眺め
これが木洩れ日だよと、教えてもらった覚えが・・・。

この本には、ゆりの疎開先の野尻での生活も描かれているのですが、
その頃、新潟で少女時代を過ごしていた祖母の話から伝わる情景とまるで同じで、
この本は、祖母を思い出させられる本でもあります。

もうだいぶ前の夏、クレヨンハウスで文庫版を見かけ、
居ても立っても居られないほど幼いころ図書館で借りた本が懐かしくなり、、
この、、木かげに小人のロビンとアイリスが佇んでいるイラストが
カバーになっているハードカバーの方を注文して、今手許にあります。

もし自分の子供が居たら、読ませたい本のなかの一冊。
( もう36歳なので、、子供を持てるか?ですが、、でも未来の子供に是非!笑 )
私が生まれるよりかなり前に描かれた一冊ですが、とても素晴らしい本ですよ。
お子さんに是非!夏の読書の一冊におススメです。

ちなみに、、宮沢賢治の作品に触れて児童文学を志したという
著者いぬいとみこさんも、小さい人たちの存在を愛するひとりのようです。

亡き人を偲ぶ夏、、お盆も終わりましたね。
「 LOVE&PEACE 」 (^^) (出美)


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  最後まで読んでいただき
  ありがとうございました!

Comments [2]

いいひ様、こんにちは!

素敵な本の表紙ですね~!
早速、amazonで注文してしまいましたー!(笑)

我が家の場合は、子供たちがまだ幼いので、
多分、私専用になってしまいますが・・、
それでもいいのです!!(笑)

先日も長男(6歳)に連れられて?、誕生日のプレゼントを買いに行ったのですが、
いよいよ高価なオモチャやゲーム機のコーナーに行くのかな・・?と思いきや、
あっさりと通り過ぎて、本屋さんで本を2冊選んで、喜びながら家に買って帰ったのを思い出しました。

「この子も本を読む子になるのかな?」と思いながらも
「まあ、どっちでもいいや・・。」といい加減な私です。(笑)
私自身が読書感想文が大っ嫌いで、一時期、全く本を読まなくなったこともあったからです。
でも・・、いずれこの子が大きくなったら、
「そういえば、パパが読んでいた本だな・・。」な~んて
思い出してくれるかも・・?と想像しただけでとっても幸せです~♪

例によってつまらないことを書いてしまいました。(^_^;)
読んだ後にまたコメントを残させていただきますね。
素敵な本を紹介していただき、ありがとうございます!

テリーさま

嬉しいです~!
読んでいただけるなんて。

テリーさまのお子さんも、本好きなのですね!
わたしも小さい頃買って貰った本の思い出は
この年になってもずっと残っています。

ここ数年、夏、、終戦記念日が来ると、この本を読みます。
この本を勧めてくれたK先生やウチの祖母のことを思い出しながら…。

コメントありがとうございました~!!

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プロフィール

写真:牛尾 出美

一級建築士
牛尾 出美
(ウシオ イズミ)

1973年2月生まれ。暮らしと家が大好きな女性建築士。東京都江東区のリノベーションしたSOHOマンションで住宅設計事務所を運営。
シアワセを感じるコト&モノは、猫・カメラ・旅・花・珈琲・映画・読書♪

いいひ住まいの設計舎 一級建築士事務所

代表:
牛尾圭一、牛尾出美
資格:
一級建築士2名
構造設計一級建築士1名
一級施工管理技士1名
住所:
東京都江東区東陽2-3-1-106
電話:
03-3648-5711
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