木の家リフォームを勉強する本_出版記念セミナーでの学び

2011012124.jpg

東京早稲田にある、赤レンガ組石造の建物、、スコットホール。

ヴォーリズの設計原案によって、1921年に建設された建物。
多くの人の寄付や協力によって、耐震補強や外観の全面改修保存が行われ、、
当時の美しい佇まいが現在に残っているそうです。

先週の金曜日、ここで開催された
「木の家リフォームを勉強する本」の出版セミナーに参加してきました。

この本での「 木の家リフォーム 」 とは、
一戸建て、集合住宅に関わらない、木を使ったリフォームを指します。

一般の方々向けに出版された本ですが、分かりやすく書かれていて、
プロでも、大変参考になる本でした。

多分、ここまで分かりやすく、
色んな事例と共に、どう実践したらいいかを掲載されている本は、
今までなかったのではないでしょうか。。。

そう!「暮らしと家」 共同主宰者の、オンドさんも、
全国の木の家リフォームの達人達として紹介されているんですよ♪
このセミナーも、オンドさん、スピカさんに誘われて行ってきました☆

2011012123.jpg

この本ができたきっかけの背景になっているのが、、
英国の建築病理学の存在。

建築病理学とは、、
「建物の劣化を診断し、評価する、、、その技術を体系化すること」

イギリスでは、古い家に住むことが当たり前で、、
新しい建物を一般庶民が建てるようなことはまず無いそうです。

人が住まいを得るためには、、、
新築ではなく、リフォームが、基本。
その際、どうリフォームするかの指針がきちんと整備されている。。。

加えてイギリスには、良質な住宅を提供することを目的とし
住環境の改善を目指す 法制度の取組みが あります。
( 以前、いいひブログでも紹介しましたが…)

【 BRE:HHSRS 】 
「 Housing Health and Safety Rating System 」の略。
「健康」から バックキャスティングして 施策を決め 制度をつくること。

段差、寒さ、湿気、カビ、防犯、設備、火災、、、
もろもろ家を取り巻く危険性を排除すること。

この施策は、、
国民の健康にも繋がり、医療費の増大も防げるという目論みがあること、、
らしいのですが、
このコトを知ってから、建築と健康という繋がりを意識すること、、
あたりまえなことだけど、まだまだ認識されていない日本でも、
今後必須なことになってくるだろうなぁ…と心に留めていました。。

20110121.jpg

この本のプロジェクトチームも、
日本でも、その建築病理学を採り入れ、、
「住宅医」 の育成を目指し活動している方々です。

住宅医とは??聞き慣れない言葉なので、少し説明をさせていただきますね。

人間でいえば、具合が悪くなること = 建物が劣化して修繕が必要になること

悪いところを治し健康になるために、医者にかかり治療をすること
    =悪いところを修繕し、住みよく改修することがリフォームにあたること

住まいも、リフォームをする前に、どんな状態になっているか、、
いわば健康診断をする必要があること。。
住まいのお医者さん的存在が 「住宅医」という感じらしいです☆

セミナーでは、
建築病理学から住宅医ネットワークへの繋がり。。
この本が出版されるきっかけ。。
この本に事例紹介されている、、つくり手の方々の、
リフォームへ取り組む際の姿勢と想い。。

目一杯な2時間。
とっても勉強になった2時間でした。

中古住宅を買って、リフォームして住まうこと。
その判断基準をキチンと示せるプロの存在。。
不動産屋さんでもなく、、リフォーム屋さんでもなく、、
診断できる建築の専門家の存在が、「住宅医」にあたるのだと思います。

 ☑ 地震に対しての安全性 (耐震面)
 ☑ 劣化に対しての対処方法 (耐久性)
 ☑ 暑さ・寒さへの対処方法 (温熱環境)
 ☑ 加齢への対応 (バリアフリー)
 ☑ その下に、、設備の入替、、内装の美装など、、

毎週のように入ってくるチラシには、、
リノベーション済マンション公開中!!と謳われています。
新築同様、、でも、ビニルクロス、、ピカピカの床、、最新設備入替!!
それだけじゃない選択肢、、

例えば、、
木のぬくもりや塗り壁といった、、素材感のある住まい、、
素材のチカラで、結露がしなくなる室内、、
ヒートショックがなくなり、温熱環境がよくなること、、
これを叶えることが、古い家では、はなから無理だと思っている方も少なくありません。

こうしたリフォームの方法論が、世に示されたことは、
住まい手にとって、選択肢が広がることに繋がって、、
とても素晴らしいことだと感じました。

いわゆるリフォームを言葉を変えていうと、
「住み継ぐ」、、「再築」、、
言葉的にも美しく、素晴らしいことに聞こえます。

ただ、古い家ならではのリスクがあることを理解することも必須!!

実際に、キチンと不具合をあぶりだし、
検討を重ねたうえで、どうするかを決めて、手を施さないと、、
結果、中途半端になってしまい、、
我慢して住む … 美学 のようになってしまいます。
( それだけ、古い家を維持していくことは大変!!! )

そうならないため、、判断する時の助けに、
設計事務所の存在が活きてくればいいなぁと感じます☆

新しく建てる家も、リフォームを知っていると、
どんな風に建てなければいけないのかが、自ずと判ってくる。
ここのところ、ずっと考えてきたループに、意味が見出せたセミナーでした!

どんどん世の中が、これまでとは違う価値観を大切にして、、
良い方向に目を向けていくように感じるこの頃です!

  
  家での日々の暮らしが心地よく、、
  住む人の幸せに繋がりますように、、
  心を込めて ♪ (出美)



最後まで読んでいただきありがとうございました
↓ ↓ にほんブログ村に参加しております
あたたかい応援クリックに感謝です♪

にほんブログ村 住まいブログ 女性建築士へ にほんブログ村 ライフスタイルブログ 心地よい暮らしへ 人気ブログランキングへ  


≪ 木の家リフォームを勉強する本 の情報 ≫
 

別冊うかたま 木の家リフォームを勉強する本 2011年 01月号 [雑誌]
別冊うかたま 木の家リフォームを勉強する本 2011年 01月号 [雑誌]
農山漁村文化協会 2010-12-04
売り上げランキング :


Amazonで詳しく見る
byG-Tools


≪ 過去ブログも宜しかったらどうぞ♪ ≫
「 古きを愛でるイギリスの「家と健康」最新事情 」
「 リフォームに向き合う時の迷い_快適さと健康と家 」
「 リノベーションマンションを選ぶ理由とチェックポイント 」

 

コメントする

※ コメントは認証されるまで公開されません。ご了承くださいませ。

公開されません

プロフィール

写真:牛尾 出美

一級建築士
牛尾 出美
(ウシオ イズミ)

1973年2月生まれ。暮らしと家が大好きな女性建築士。東京都江東区のリノベーションしたSOHOマンションで住宅設計事務所を運営。
シアワセを感じるコト&モノは、猫・カメラ・旅・花・珈琲・映画・読書♪

いいひ住まいの設計舎 一級建築士事務所

代表:
牛尾圭一、牛尾出美
資格:
一級建築士2名
構造設計一級建築士1名
一級施工管理技士1名
住所:
東京都江東区東陽2-3-1-106
電話:
03-3648-5711
FAX:
03-3648-5712

事務所プロフィール

カテゴリ

サイト内検索

最近の写真

  • 307627BB-6039-4614-A330-03165C540D00.jpg
  • IMG_6843.jpeg
  • 20180604-P6040849S.jpg
  • IMG_5281.JPG
  • 20190413-P4130078-2s.jpg
  • 20170619-DSC09192.jpg
  • 20150524-P5240030s.jpg
  • 06172017SUMMER.jpg

アーカイブ

  1. 2020年12月
  2. 2020年10月
  3. 2020年9月
  4. 2020年7月
  5. 2020年6月
  6. 2020年5月
  7. 2020年4月
  8. 2020年3月
  9. 2020年2月
  10. 2020年1月
  11. 2019年12月
  12. 2019年11月
  13. 2019年10月
  14. 2019年9月
  15. 2019年8月
  16. 2019年7月
  17. 2019年6月
  18. 2019年5月
  19. 2019年4月
  20. 2019年3月
  21. 2019年2月
  22. 2019年1月
  23. 2018年12月
  24. 2018年11月
  25. 2018年10月
  26. 2018年9月
  27. 2018年8月
  28. 2018年7月
  29. 2018年6月
  30. 2018年5月
  31. 2018年4月
  32. 2018年3月
  33. 2018年2月
  34. 2018年1月
  35. 2017年12月
  36. 2017年11月
  37. 2017年10月
  38. 2017年9月
  39. 2017年8月
  40. 2017年7月
  41. 2017年6月
  42. 2017年5月
  43. 2017年4月
  44. 2017年3月
  45. 2017年2月
  46. 2017年1月
  47. 2016年12月
  48. 2016年11月
  49. 2016年10月
  50. 2016年9月
  51. 2016年8月
  52. 2016年7月
  53. 2016年6月
  54. 2016年5月
  55. 2016年4月
  56. 2016年3月
  57. 2016年2月
  58. 2016年1月
  59. 2015年12月
  60. 2015年11月
  61. 2015年10月
  62. 2015年9月
  63. 2015年8月
  64. 2015年7月
  65. 2015年6月
  66. 2015年5月
  67. 2015年4月
  68. 2015年3月
  69. 2015年2月
  70. 2015年1月
  71. 2014年12月
  72. 2014年11月
  73. 2014年10月
  74. 2014年9月
  75. 2014年8月
  76. 2014年7月
  77. 2014年6月
  78. 2014年5月
  79. 2014年4月
  80. 2014年3月
  81. 2014年2月
  82. 2014年1月
  83. 2013年12月
  84. 2013年11月
  85. 2013年10月
  86. 2013年9月
  87. 2013年8月
  88. 2013年7月
  89. 2013年6月
  90. 2013年5月
  91. 2013年4月
  92. 2013年3月
  93. 2013年2月
  94. 2013年1月
  95. 2012年12月
  96. 2012年11月
  97. 2012年10月
  98. 2012年9月
  99. 2012年8月
  100. 2012年7月
  101. 2012年6月
  102. 2012年5月
  103. 2012年4月
  104. 2012年3月
  105. 2012年2月
  106. 2012年1月
  107. 2011年12月
  108. 2011年11月
  109. 2011年10月
  110. 2011年9月
  111. 2011年8月
  112. 2011年7月
  113. 2011年6月
  114. 2011年5月
  115. 2011年4月
  116. 2011年3月
  117. 2011年2月
  118. 2011年1月
  119. 2010年12月
  120. 2010年11月
  121. 2010年10月
  122. 2010年9月
  123. 2010年8月
  124. 2010年7月
  125. 2010年6月
  126. 2010年5月
  127. 2010年4月
  128. 2010年3月
  129. 2010年2月
  130. 2010年1月
  131. 2009年12月
  132. 2009年11月
  133. 2009年10月
  134. 2009年9月
  135. 2009年8月
  136. 2009年7月
  137. 2009年6月
  138. 2009年5月
  139. 2009年4月
  140. 2009年3月
  141. 2009年2月
  142. 2009年1月
  143. 2008年12月
  144. 2008年11月
  145. 2008年10月
  146. 2008年9月
  147. 2008年8月
  148. 2008年7月
  149. 2008年6月
  150. 2008年5月
  151. 2008年4月
  152. 2008年3月
  153. 2008年2月
  154. 2008年1月
  155. 2007年12月
  156. 2007年11月
  157. 2007年10月
  158. 2007年9月
  159. 2007年8月
  160. 2007年7月
  161. 2007年6月
  162. 2007年5月

最近のコメント

このページの上部へ

このページの上部へ