山里に広がる紅葉、、朝もやの稜線。。
木のことを学んできた土曜日。。
何だか2年前の伊那での森林塾を思い出して、、
その時の朝の一枚を・・・♪
今年も、近山スクール東京が始まりました。
先週の土曜日、第一回目がスタート。
タイトルは、、現代木造住宅の問題と 「目利き」 の方法 、、
講師は、芝浦工大の蟹沢教授と、、
協同組合フォレスト西川理事長の大河原さん。。
一昨年の、蟹沢先生の近山スクールの講座の後、、、
有志が集まって、開いてくださった勉強会で広げられたテーマが、
今年の講座に繋がっていて、、とっても興味深い内容でした☆
蟹沢先生の講座のなかでの話で、面白いなあと思ったのが、、
木に関わる都市伝説 の話。
都市伝説とは、、Wikipediaによると、、
- 近代あるいは現代に広がったとみられる口承の一種である -
口承、、とは
- 歌いついだり、語りついだりして、口から口へと伝えること、あるいは伝えられたもの -
とされています。
国交省林野庁の委員会が中心となって、
この、木に関する都市伝説を集めているとか。。
少し抜粋しますね~
木に関する都市伝説 ≪抜粋≫
・ ( 材木になっても )木は生きている
・ 家は、建てる地域の木を使うと長持ちする
・ ( 国産材は外材より長持ちする )
・ 天然乾燥材は人工乾燥材より優れている
・ 節だらけの木の方が自然でよい・強い
・ 割り箸は木材資源の無駄遣いの典型である
・ 芯持材は、芯去材より強い。芯去材は構造材には使えない
・ 集成材・合板の接着剤は剥がれる
・ 集成材・合板は水に弱い
・ 集成材には調湿作用が無い
・ 広葉樹は虫害に弱い
・ 法隆寺には釘が一本も使われていない
・ 昔の家は丈夫で長持ちである
・ 大工の設計した家は耐震性が高い
・ プレカットの継手は弱い
・ 技能は数値化が不可能である
・ 技能を教えることは不可能なので、見て覚え、盗むしかない
・ 一人前の職人になるには10年かかる
・ 工務店を仲介すると搾取される
・ 直営は安くできる
・ 宮大工は家大工より優れている
※ 上記は都市伝説なので、、違う考え方だったりデータもあるということ
※ 例えば、、工務店を仲介すると搾取される…なんてことないです。。
当然の経費を支払って、現場管理をしていただくわけですから、、
搾取とは違いますよね(^^;) ( 2010/10/13追記 )
まだまだあるのですが、、一部だけ抜粋してみました。
都市伝説と言われていることなので、、
上記に書かれていることは、口承でしかないこと。。
と、いうことは、上記をクイズ形式で、
YES or NO の二択として答えなさいとなると、、答は、NO。。
え??そうなのぉ?!と思われる項目、、有ったのでは?実は私も。。(笑)
ただし、すべてが一文章だけで、
白黒ハッキリつくことばかりではないのですが、、
思い込みだけで、違う考え方や見方もあるってことに気付いていなかったこと、、
有るんですよね~。
木を使う側が、きちんと紹介していないために、、
様々な木にまつわる誤解などもあるそうで…
ひとつひとつの都市伝説を、データや実験結果などで裏付けして
木のホントを伝えようとする取り組みらしいです。
そういえば、、蟹沢先生の研究って、、、
曖昧模糊とした都市伝説に裏付けを与えるよう、、と感じました。
今、こんな研究をしているんですよー。。
と、さわりだけお話を近山スクール東京で毎年聞くのですが、、
一年後とか、、二年後とかの、後日の講座で、、、
データも集まり、裏付けもとれた結果を基に、
研究結果の意味を教えていただくと、、、
なるほど、コレを先生は伝えたかったのか…という感じで分かります。
もうひとつ興味深く感じたのが、、
プレカット工場にくる実物件のデータで、
構造的な検証を行っているという研究。。
四号建物でも、コレはホント大丈夫なの??というような
アクロバットな家が実際に建っていたりする事例を見せていただいたりすると、、
家の設計をするうえで、、
少なくとも押さえておかなければいけない知識って絶対に在るなぁ。。
ってコトを再認識させられます。。
家づくりをするときって、色んなことが初めてで、、
とにかく自分が乗った家づくりの流れのなかで、
疑問に感じることが無ければそのまま到着してしまうモノ。。
アクロバットな家をオモシロイ!素敵!と思って建てても、、
法的にクリアしている建物であれば、、
家が傾いてきたりしたときに、、結局一番泣いてしまうのは施主さん。。
に、なってしまう怖さがある。。
うーん。。。。ザワザワとしますね。。
久しぶりに勉強会のような場に顔を出したのですが、、
日々学ばなければいけないことだらけだなぁと、、、
頭がザクザク耕された一日でした☆
次回の近山スクールも、、
瑕疵の怖さを知り…長持ちする家ってどんなこと??
平たく言うとそんなテーマなので、、、
そこでもまた色々学べそうな気がします。
実務のなかで、学んで得たことを活かせるよう、、
改めて心掛けたいと思います。
家での日々の暮らしが心地よく、、
住む人の幸せに繋がりますように、、
心を込めて ♪ (出美)
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最後まで読んでいただき
ありがとうございました!
≪ 近山スクール東京 次回は… ≫
次回の近山スクールは、、11月13日(土)。
- トラブルから学ぶ「長持ち」する家の基本 -
講師: 篠塚重夫氏( 住宅保証機構 保証審査部長・相談室長)
講師: 近江戸征介氏( 建築事務所 徒 代表 )
詳しくは 近山スクール東京HP へ。
こちらから どうぞ。
≪ 過去ブログもよろしかったらどうぞ♪ ≫
「 改めて家の不具合「瑕疵」のことを学ぶ 」
Comments [2]
lime+さん
ふむふむ、と私も勉強させてもらいました。
一番気になったのが、プレカットの継ぎ手は弱いというところ。
う~ん、どうしたらいいのでしょうね。
人の手に勝るものはないということなんですかね。
私も勉強しないといけないなぁ~。
いいひ
lime+様
こんにちは♪
都市伝説で云われてることが、、
実は正しくないよ~というのが答えなんです。。
プレカットの継手は手刻みに比べて弱いか?という問いには
答えはNO。ということで…
私の書き方が悪かったですね☆スミマセン!!
プレカットの継手も、手刻み継手と変わらない強度があり、、
実験で確認済なのだそうです。
なので、口承…一般論だけではない事実を、プロは知るべきなんだよ。。
と、いうことを蟹沢先生は仰りたいのではないかと推測しているんです。。
でも勉強しなければいけないことが沢山あるなぁと、少し焦る私です。。(苦笑)
頑張っていきたいですね~。