旅を諦めたから...出合えた佳き本！「ミラノの太陽、シチリアの月」

23 Nov.2015
[ おすすめの本, 旅のこと ]

冬椿の赤色。

まだ冬が色濃く残った春浅いミラノの街で、
幾度となく出合った花。

その花が咲いているトコロでは、
重厚な街並みの中に居ても、
瑞々しい空気感が在ったのを思い出します＾＾

今日は、旅を諦めたから、出合えた本のことを。。

実は、ホトホトに疲弊してしまった出来事があって、
カメラを持って短い旅に出ようとしていたのですが、
先のテロが有って、中止することに決めた日。

旅の下調べ用に借りていた本を、
図書館へ返しに行ったついでに、
まだ未練がましく紀行本が並んでいる書棚の前に立ち、
タイトルに惹かれて手に取った一冊。

本を手に取り、頁をめくると...
旅に出て触れたかった...カメラで撮りたかった、、
私の好きなヨーロッパの暮らしの空気感が匂い立ち...

人の暮らし...喜怒哀楽...
人生の悲喜こもごも...

小説ではなく、
現実を切り取ったエッセイなのに、
とっても美しく...胸に染み入る...
そんな文章が綴られていて。。

即借りて、その夜のうちに読破。

今、続いて2冊目を読んでいるところ。。

20代の頃、桐島洋子さんの　「渚と澪と舵」　という文庫本に出合い、
なんてカッコイイ女性が居るんだろう...と、
図書館や古本屋を巡って絶版になった著書を探し出し、
好きな本は暗記するくらい夢中で読み耽った以来の感動。

負け惜しみではないけれど、
旅を諦めなかったら出合えなかった本だから、
何だか本当に嬉しかった（*^_^*）

実は、桐島洋子さんの本と出合ったのも、ある旅を諦めた時。

一級建築士試験を終えてすぐ、
カナダのプリンスエドワード島へのひとり旅を決めていたのですが、
直前で行けなくなり、不貞腐れながら丸善をうろついていた時だったから...。

洋子さんというお名前の著者ですし...
何だか、こんな巡り合わせもあるんだなぁと。。。

↓　こちらが、タイトルに惹かれ借りて夢中で読んだ本。

ミラノの太陽、シチリアの月
内田洋子

小学館 2012-10-31
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フィクションではない人生に触れられること。

誰もが　痛みや悲しみや孤独　を抱えて生きているけれど、
人生って捨てたモノじゃないって思えるようなエピソードが胸に響き、
目頭が熱くなる章もありました。。

「　鉄道員オズワルド　」
駅舎を家として住んでいる一家のお話。
貧しくても温かな家を築くことの歓び、その家への愛。
最後の計らいに、泣けました。

「　ミラノで買った箱　」
著者がミラノで偶然出合って部屋を購入しリノベするお話。
家との必然的な縁みたいなものを感じられて、
彼の地の住宅事情も読めてとっても面白かったです！

「　六階の足音　」
その集合住宅の住人達の人間模様。
共用の屋上を皆で使えるようにして、昼餐をとる行など、
読んでいてワクワクしました！

↓　翌日に図書館に行って借りてきて今読んでいる本。

イタリアのしっぽ
内田洋子

集英社 2015-05-01
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猫や犬、タコまで...＾＾
人と動物の繋がりを描きだしていて、心が温まります。

イタリアのしっぽ　は、まだ読了していませんが、
「　来年もまた会えるかしら　」　「　要るときに、いてくれる　」
毎年ゼラニウムを中庭に面した窓辺に植える90歳のリア夫人...
リア夫人の所にやってきた猫のエピソードの章が好き＾＾

人々の心模様とイタリアの情景が、
カタチや匂いや空気感を伴って心に浮かびあがる...
その文章描写が本当に秀逸。。

ずっと手元に置いて、
時折読み返したい本と出合えたことが幸せ。

つくづく感じるのは、

　遠のくご縁もあるし、
　新たなご縁も繋がる。

それは、必要だから起きていることで。。

人だけではなく、
きっと、
出合う本や映画などもそうなのでしょうね。

本当に色々あるけれど...（　どーして？？って位...(^_^;)　）
でも、今、仕事にもプライベートにも、
一緒に向き合い悩み考えてくれる同士...相棒が傍にいてくれる。
それは何にも代えがたい幸せだからね。。

流れに逆らわずに進んでいこう。。（*^_^*）
（　なんだかひとり言でした...スミマセン　）

三連休後、お仕事も進捗。バリバリ進みます！

イロイロアッタケレド...マダオワラナイケレド...
結果、良い年だったって締め括れるよう、
頑張りましょーーーーーーー！！！　ね♪(笑)

　　読んで下さった皆さまにとって
　　素敵な　'いいひ'　が訪れますよう...　　　